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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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愛知県公立高校入試・教育委員会発表の「合否ライン・シミュレーション」を分かりやすく図解 | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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2022.04

愛知県公立高校入試・教育委員会発表の「合否ライン・シミュレーション」を分かりやすく図解

愛知県教育委員会のホームページ「高等学校への入学」で、令和5年度からの公立高校の新しい入試制度について追加の発表がありました。

 

 

それはそうですね、令和5年度といえば、この4月から中3になった現受験学年の受ける入試です。

 

 

これまでの入試制度との変更点は、教育委員会の公開している「こちら」のPDFに詳しくまとまっています。

 

 

この中で、多くの受験生が関係してくる「校内順位決定方法」つまり「合否の決定方法」の変更についておさらいしておきましょう。

 

 

 

今年度(令和4年度)までの入試で用いられていた「A」「B」などの受験者区分を廃止して、あらかじめ高校が選択している上記の5種類のいずれかによって合否が決められることになりました。

 

※面接試験実施の有無と共に発表された学校裁量については、「こちら」です。具体的な高校ごとの選択結果も掲載されています。

 

 

 

大きくは、以下の3つに分かれました。

 

Ⅰ型(補正なし)

Ⅲ型(当日点重視型)

Ⅴ型(当日点めっちゃ重視型)

 

大方予想通りといえば予想通りでしたが、Ⅳ型(内申×2)の少なさにはちょっとびっくりしました。( ゚Д゚)

 

 

 

愛知県教育委員会発表の合否への影響に関する「シミュレーション」

 

 

さて、前述のⅣ型・Ⅴ型が新たに登場したことによって、特にⅤ型の「当日点2倍」は巷を騒がせました。当初からあまりⅣ型は注目されていませんでした(;^_^A

 

そのときのブログもぜひお読みください。

 

 

 

 

この記事の中でも話にのぼった、教育委員会の「シミュレーション」が(おそらくその一部ですが)冒頭で紹介した「高等学校への教育」の中に発表されていました。

 

 

こういうのは今までなかったことなので、その文字が目に飛び込んできたとき、身を乗り出してリンクをクリックしました。

 

 

それが下の図表になります。

 

 

・・・・

 

 

眉間にしわを寄せました。

 

 

1つの図の中にすべての情報を入れているため、とても煩雑に見えてよく分かりません。。(ごめんなさい)

 

 

また教育委員会に電話して聞こうかと思いましたが、深夜だったり休日だったりして断念しました。自分で考えるしかありません。

 

 

もしかしたら、僕が ( ゚Д゚)ハァ? と思っているだけで、見る人が見たらめちゃくちゃ簡単なことなのかもしれません。

 

 

生徒によく「見た目にだまされないで解いてごらん」と言うことばを自分に言い聞かせて、何度か気分転換をはさみながら真剣に考えました。

 

 

・・・・

 

 

よくわかりません。( ;∀;)

 

 

 

でも、以前のブログにも書いているように、入試の知識を正しく理解して生徒や保護者に説明できるようにしておくことは、塾で生きる僕にとっては絶対の使命です。

 

 

自分で理解するため、そして、質問されたときに答えられるようにしておくために、同じ図表をつくり、1つずつ別々に確認していくことにしました。

 

 

 

すると、思いのほか分かりやすいものに仕上がったので、多くの塾の先生方にも共有して、誤った進路指導で悲しみを生むことがないようにこのデータを共有しようと思いました。

 

 

いやこんなんめっちゃ簡単な話だし、っていう先生方はあまり気になさらないで読み飛ばしていただければと思います。m(_ _)m

 

 

 

結論をいってしまうと、伝えたい(であろう)ことは実にシンプルな話でした。笑

 

 

順に説明していきます。

 

 

1.分布表の見方

 

こういった表の見方に不慣れな方もいらっしゃると思いますので、まず、特に色付けのない分布表本体について簡単に説明します。

 

 

 

縦軸は当日の学力検査5教科合計得点を表し、上に行くほど高得点となります。

 

また、横軸は評定得点(内申点)を2倍した得点で左に行くほど高得点所持者ということになります。※愛知県の公立高校入試では、内申点は一律2倍されることになっています。

 

表の中に書かれている数値は、縦軸・横軸のそれぞれの得点該当者が何人いるかという人数分布を表しています。

 

 

ただ、これはあくまでシミュレーションの分布であって、1つの高校にこのように全体に分布する成績の子が受けに来ることはよっぽどありません

 

 

2.Ⅰ型(補正なし)合否ライン

 

 

教育委員会が公開してくださったシミュレーションでは、左上に従来の合格者決定方法の内容がついています。

 

ただ、令和5年度からはこの「A・B分け」はなくなりますので、これについては無視してよいと思います。

 

 

 

現行制度における「A」評定得点・学力検査合計得点ともに合格圏内(PDF)

補正なし(Ⅰ 型)合否ライン(PDF)

 

先ほど「A・B」は無視してよいですと言いましたが、いちおう補足をしておきます。

 

表中に「一般選抜募集定員272人」とあるのは、推薦・特色選抜などの合格者以外の一般選抜での「残り合格枠」を例として示したものと思われます。(あまり気にしないでいきましょう)

 

 

 

Ⅰ型は「補正なし」

 

つまり、評定得点2倍(全員共通)と学力検査合計得点をそのまま合否判定に使用する型になります。

 

このシミュレーション図の合否ラインは、高校の難易度=受験者の学力層によって全体的に左上や右下に平行移動していくものと思ってください。

 

 

3.Ⅱ型(評定得点×1.5)Ⅲ型(学力検査合計得点×1.5)合否ライン

 

 

Ⅱ型(評定得点×1.5)合否ライン(PDF)

Ⅲ型(学力検査合計得点×1.5)合否ライン(PDF)

 

こうして並べてみるとなかなかの差があるように見えますね・・・

ちなみに、グレーのエリアは合否ラインを下回っているため不合格となります。

 

 

4.Ⅳ型(評定得点×1.5)Ⅴ型(学力検査合計得点×1.5)合否ライン

 

 

Ⅳ型(評定得点×2)合否ライン(PDF)

Ⅴ型(学力検査合計得点×2)合否ライン(PDF)

 

これはエグい!( ゚Д゚)

 

もはや「Ⅳ型」は断崖絶壁のロッククライミングみたい。苦笑

 

 

5.Ⅰ型(補正なし)とⅡ~Ⅴ型の比較

 

さて、ここからがシミュレーションの本題です。

 

教育委員会の方と以前お話させていただいたとき、「ほとんどの受験生には影響がありません」と言っていました。

 

しかし、さきほどのそれぞれの合否ラインの傾斜を見ると、それぞれにはかなり大きな差があるように見えます。

 

ここがミソです。

 

発表されたシミュレーションのすべては、「Ⅰ型」との比較になっています。

 

補正なしで合否判定した場合と、学校裁量を使って合否判定をした場合にその傾斜の差にどれくらいの子たちがかかってしまうのかという点で見る必要があります。

 

それでは、Ⅰ型とⅡ~Ⅴ型の比較を連続してご確認ください。

 

 

Ⅰ型とⅡ型/Ⅰ型とⅢ型の合否ライン比較

 

※図中「均等の場合なら」の「均等」は「Ⅰ型」を表しています。

 

Ⅰ型とⅡ型(評定得点×1.5)の合否ラインの比較(PDF)

Ⅰ型とⅢ型(学力検査合計得点×1.5)の合否ラインの比較(PDF)

 

 

Ⅰ型とⅣ型/Ⅰ型とⅤ型の合否ライン比較

 

 

Ⅰ型とⅣ型(評定得点×2)の合否ラインの比較(PDF)

Ⅰ型とⅤ型(学力検査合計得点×2)の合否ラインの比較(PDF)

 

 

【結論】このシミュレーションが伝えたいこと

 

上記のシミュレーション図をご覧いただくと、均等評価をしようがしまいが全体から見るとごくわずかな人数であることがわかります。

 

高校ごとに合否ラインは左へ右へと移動しますが、それは「平行移動」であり、この傾きの中に入るであろう受験者の人数には大きく変動は起きないものと思われます。

 

つまり、このシミュレーションが伝えていることは、「学校裁量はほとんどの子には関係ない」ということ。同時に「一射逆転を狙うには的が小さすぎる」ということだと思います。

 

ただ、わずかではあっても「逆転」があるのは間違いなさそうです。

 

だから「諦めずにがんばれ」・・・と言いたいところですが、それを言うにはまだ時期が早い気がします。

 

ゴールデンウィークが明けたら、多くの中学生が中間テスト直前期を迎えるのではないでしょうか?

 

学校成績はあるに越したことはありません。まずは、本気で成績を上げたいのであれば、このGWをどうすごすべきか考えてほしいと思います。

 

 

同点どうするんだろ問題

 

意外とシンプルなことだったといえるかもしれませんが、僕が最初に頭を抱えてしまったのはこの教育委員会の公開したシミュレーションのⅠ型との比較に添えられている説明に「各17人(募集定員の6%)」など具体的な人数が書いてあったことです。(水色の吹き出し部分)

 

 

図を分けて何度数えても、それぞれが示す人数になりません。

 

なんでだろう、なんて考えていたとき「(あまり気にしないでいきましょう)」という声がどこからともなく聞こえました。

 

そうですね、これは具体的な事実のデータではなく、あくまでシミュレーションであることを混同していました。(恥

 

 

おそらくたくさんの分布のシミュレーションから平均的にそれくらいの割合の子が「影響を受ける」ゾーンに入っていたのではないかと思います。

 

 

でも、事実に基づくデータと混同してしまったことにより、1つ未解決な問題が浮上しました。

 

冒頭にあったような「272人」という一般選抜定員枠であった場合、どれくらい平行移動させたらぴったしになるのだろうという問題です。

 

たとえば、Ⅱ型を左に少し移動させると

 

 

こんな感じになりますが、これがまさかのぴったし「272名」の合格者になっていたのです。

 

おおっ!と思って、他の型もあれこれ動かしてみたところ、ほかには272名になるラインは見つかりませんでした。

 

つまり、大量の「同点」が定員枠すれずれを争うことにもなってしまいます。

 

面接もほとんどの学校が実施しなくなるので、その時の合否はどのように判定していくのか、それとも、このような合否ライン自体も「目安」であると考えるべきなのか、、。

 

それを確かめるのはもう少し先にさせてください。(長くなりすぎているため苦笑)

 

何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡お願いいたします。(^O^)/

 

 

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本記事に掲載した僕が作成した資料(PDF)は自由に使ってください。

うちの塾名なども入れていませんので、進路指導の資料としてご利用いただいてまったく問題ありません。(ただ、何か誤植があっても責任はとれませんのでご容赦ください。)

 

子どもたちの進路指導に、お役立ていただけたら幸いです。

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それではまた。

 


 

 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

慶應義塾大学 通信課程 文学部 第1類在学中。
真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
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