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2016.05
宿題をきちんとやってくる習慣がついてきています。
「ドッサリだな…」
ゴールデンウィーク特別休校に入る前の宿題を準備しながら、僕は口をとがらせた。
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カレッジの授業は、月・火・水に行われる「学年ごとの授業」と、木・金どちらかを自由に選択できる「個別実力演習」とで構成されている。
宿題プリントは「学年ごとの授業」のときに、その日からの7日間分を配布する。
以前のブログ「くせにする」でも書いたが、学習の習慣作りをしている今は、「毎日」やることにこだわっている。
だがやはり最初から全員が順調に軌道に乗れたわけではなかった。
特に低学年では、この慣れない宿題に苦戦した子たちもいる。
しかし、はじめが肝心。
僕はなすべきことを迅速に動いた。
本人への指導は当たり前だが、家庭学習のことだけに、おうちの方とも話す。
帰りのお迎えに来ていただいたときに、教室に入っていただいてじっくりお話したこともあった。
そして、ご家庭にご協力いただいた甲斐あって、全員がすべての宿題をやってくるようになった。
そんなときである。
「ドッサリだな…」
話は冒頭のつぶやきに戻る。
ゴールデンウィーク特別休校に入るため、僕は14日間分の宿題を渡す準備をしていた。
14枚ともなると時々ホッチキスの針もプリントの束を貫けずに心折れる量である。
いや1日当たりの分量は、1日1枚ということでふだんと変わらない量なのだ。
だが、ようやく軌道にのりかけた子たちにとって、この「見た目」が与えるダメージは大きいかもしれない…
普段は、「学年ごとの授業」と「個別実力演習」で最低でも週に2回は顔を合わせる。
宿題について指導した子には、当然その後の途中経過を確認できていた。
しかし、長いゴールデンウィーク。
大丈夫だろうか…
また元にもどってしまったりしないだろうか…
そんな心配が、僕がつぶやいた「ドッサリだな…」には含まれていた。
しかし、それは杞憂だった。
月・火・水とこの3日間で、全学年のGW宿題チェックが完了したが、誰一人忘れたりやっていなかったりすることなく、全員がきちんと宿題を提出。
着実に学習習慣がついてきているのを裏づけるかのように、「先生、わたしね、もうお母さんに言われなくても自分からやってるよ」とか言ってくれちゃうし、ある子は、「宿題のおかげで学校でもめっちゃできたから、もっと宿題やりたいって思った」なんてうれしすぎること言ってくれちゃって、僕の心の中のジダンがワールドカップで優勝した。
…(-_-)ドユコト?
笑
授業が終わり、おやつを食べてちょっと休憩した後、まるで当たり前のように自習スペースに座って今日の分の宿題をやりはじめる1年生。
その小さな背中は、大きな頼もしさを感じさせてくれる。

西川 賢(Ken Nishikawa)
愛知県岡崎市の学習塾カレッジ塾長。
真面目なのかふざけているのか分からない "ちょっとくせになる"エッセイブログ 「教科書が教えないリアル」を不定期更新。
生徒に言われた「元イケメン先生」の「元」を取り払うべく絶賛減量中?
趣味:海釣り
行きつけの店:横綱ラーメン安城店
好きな女子アナ:田中みな実
いつの日か、本を出版したい。