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2022.08
【開塾以来最大の危機?!】塾長、夏期講習中にコロナ陽性に。
令和4年度の夏期講習終幕
8月26日、令和4年度の学習塾カレッジ夏期講習が幕を閉じました。
毎年「最高」の実感を手にして講習を終えるわけですが、実は1回として全く同じスタイルを繰り返したことがありません。
変わりゆく入試制度、それにともない進化する教材。生徒の目標や教科ごとの得意不得意も全く同じということがないからです。
環境や状況の変化に合わせて、「今年の子たちにとってベスト」を毎年追求していく必要があり、変わらないというのは停滞であり後退でもあると思っています。
だから「最高」の実感を手にしても、翌年も同じことをするとは限らないのです。
中3入試対策「最終形態」にたどり着いた夏
企画段階から練りに練って最大の効果を引き出すための入試対策がスタートする中3夏期講習。
中学部本科の定員は8名という少人数制です。そして、複数校舎存在するわけでもないので画一的な内容である必要がなく、一斉形式をとりながら柔軟に個々の状況に対応することができる、これこそが、大手には決して真似のできないカレッジ最大の強みであると思っています。
愛知県公立高校入試改革の目玉である「マークシート」への対策教材も秋から続々とリリースされる予定とのこと。
「問題の出題例(サンプル)は6月に発表する」と言っていたのに解答用紙しか公開しない教育委員会には疑問を感じつつも、現段階では「解答方法」よりも各教科の根本理解を優先すべき時期なので大きな問題はありません。
実際にどんな問題が出題されるのかによっては、来年以降はまた対策の「内容」に変化を要する可能性もありますが、入試対策講習の「スタイル」としては今年度、その最終形態の完成を見たように感じます。
火曜日から金曜日までの夕方3時間の授業のあと、40分の軽食休憩を挟んで22時まで自習と質問対応。
とにかくどんなに素晴らしい授業を、たくさん、そして長時間受けたとしても、授業は「わかるためのきっかけ」にしかならないのです。
「なるほど」イコール「できる」ではありません。その「なるほど」を使って、自分で「やってみる」を挟むことによって、少しずつ「できる」につながっていくものだと思います。
今年の「スタイル」は、授業後に家に帰してしまわず「やってみる」までを実行させる夏期講習でした。
そして、少人数だからこそ、全員が自習室の机を1つずつ使ってもまだ他学年の机が残る余裕あるキャパであり、人数を集めることより一人ずつに最大の効果を出させることを考えた方針に間違いはなかったと確信することができる光景でした。
「やってみる」中で、授業中に分かった気がしたはずの問題も思ったようにできないこともあります。それを、先生を捕まえて質問して解決する姿は、実に「伸びる」生徒の姿を感じさせてくれる素晴らしいものだったと思います。
塾業界にとっての季節の講習
カレッジの小中学部本科で行っている学年別一斉授業は、小1~中3までの9学年すべて、塾長である僕が担当しています。
今年の夏期講習は、授業進度の関係もあり小学部のすべての授業(講習)を一斉授業で行いました。
午前9時からの開校(自習室開放)に遅れないように、家には帰らずカレッジの講師室で寝泊まりして、お盆前には、午前10時半から午後10時までずっと授業をしている日もありました。授業の合間に別の仕事もするので食事も休憩もいりません。
それに、塾業界にとって季節の講習とはそういうものだと体にしみこんでいます。
けど、別にしんどいとか思いませんでした。零細企業の経営者なんてそんなもんです。従業員を休ませなければならない分、自分が仕事をするのは当たり前です。僕なんかよりもっと働いている人はたくさんいます。
「体調を崩す日」をコントロールする能力
僕は低気圧に弱いので、平日の天気の悪い日などは頭が割れそうになっている日もあります。でも、ロキソニンやバッファリンを何錠も飲んでケロッと授業を行います。最近は薬局で買うときに薬剤師に説明をされますが、返事だけで用法容量なんて守ったためしがありません。(もちろん死ぬような量は飲みません。笑)
でも、繰り返しになりますが、「そんなもん」です。
体調を崩すとしたら休日に崩すようにしています。笑
「病は気から」と言いますが、不思議とそういうコントロールができるものです。
僕は、インフルエンザのような感染の恐れのある病気でしか休みません。カレッジを起業してからもインフルエンザになったことはありますが、ちゃんと年末の冬期講習が終わった翌日から休校期間中になりました。(不思議なもんです苦笑)
カレッジに忍び寄るコロナの影。。
ただ、この夏に僕に襲い掛かったのは、あの「コロナ」でした。
カレッジの生徒の中にも、夏休みに入ってちょこちょこ陽性のためとか濃厚接触者になったためなどの理由で授業を欠席する子がいましたが、世の中で感染リスクが高いと言われているような接触の仕方はしないように心がけていましたし、僕がコロナになることでカレッジに降り注ぐ混乱の雨は想像できていましたので、人一倍感染予防に気を付けて行動していました。
お盆までは、スタッフにも何の問題もなく夏期講習前半を終えることができました。
お盆中もほぼ毎日カレッジに行っていましたが、休校中なので僕1人です。1日だけ娘二人と一緒に釣りに行きましたが、人の多いところではない場所を選んで行きました。
お盆明け、僕と同じように感染リスクの高い行動はとっていなかった常勤スタッフの何名かが陽性や濃厚接触者になってしまいました。
僕はもちろんですが、スタッフもワクチンは3回摂取しているのですが、メディアの情報通り「3回打っているから安心ということはない」のだなと思いました。
幸い、その時点で僕はまだ何も症状が出ていませんでしたので、欠勤となったスタッフの替わりは僕がやれば問題ないと考えていました。
症状① 喉の違和感
金曜日の授業が終わり、定休日の土曜。
喉に若干の違和感を感じましたが、お盆の連休明け久しぶりに大声を出して授業をしていたので、そのせいで少しのどをやられたのかと思っていました。
午後から9月のシフト作成の準備などを進め、夜に月曜日のプリントの印刷などを済ませて校舎を出ようとしたとき、「おや?」と思う程度の軽い頭痛が始まりました。
でも偏頭痛ならよくあることなので、僕はすかさず薬を飲んで念のため検温をして家に帰りました。
このとき熱はなく、36.6℃だったと記憶しています。
症状② 全身を襲う関節の痛みと途轍もない頭痛と吐き気
カレッジで体温を測ってから家に帰るまでの時間、20分もかかっていないと思うのですが、その間に体調は急変していました。
体の節々や背中を襲う風邪のときに感じるあの痛みがどんどん体を侵食しています。
熱を測ると38℃を超えていました。
おおやべえ。
平熱が低めの僕にとっては、なかなか高めと言える体温でした。そう思いつつも、まだ土曜だったので、「明日1日使ってしっかり治さなければ」と考える余裕があり、早々にベッドに横になって眠ることにしました。
どれくらい時間が経ったか、正確には記憶がありません。
僕は過去に経験した頭痛の中でトップクラス、いやもしかしたら圧倒的にトップに君臨する途轍もない頭痛と悶絶しながら格闘していました。
ネットフリックスで韓国のゾンビドラマをみたばかりだったので、まるで自分がゾンビになってしまったかのように反り返り目玉が飛び出しそうな痛みと、胃ごと外に出てきそうな吐き気に、ただの風邪ではないことを朦朧とする意識の中で感じていました。
「オミクロン風邪」どころではない破壊力
コロナは日本に初上陸し、全国の学校が臨時休校となり、志村けんがコロナで亡くなり「コロナになったら死ぬ」と思われていた当時から、しだいに、感染力は強くなったが死者や重傷者が減少したなどの情報から、僕は「オミクロン株」が出始めたころに、「もう『オミクロン風邪』って名前でいいのでは」なんて言っていたこともありました。
風邪でも熱は出るし、悲しいことだけど風邪でも亡くなる方はいる。
そんな思いから軽率に発言してしまった前言を撤回したい。
コロナは風邪とは圧倒的にレベチな破壊力を持ったウイルスでした。
インフルエンザは今や特効薬が開発され、病院で特効薬を処方してもらえば翌日には苦しみから解放されます。
しかし、コロナに特効薬はありません。
最悪の事態、、夏期講習中にコロナ陽性。
最も厳しい高熱と頭痛と吐き気の峠は過ぎたものの、38℃を「少し落ち着いてきた」と思える異常な状態はまだ続いていました。
「体調を崩すのは休日」でなければならないのに、コントロールの及ばないウイルスに僕は頭を抱えました。
僕以外のスタッフが欠勤となる場合のシミュレーションはしていたものの、自分が休む場合は想定していませんでした。なんというリスク管理の詰めの甘さ。「油断はしていなかった」「最大限の予防はしていた」などというのは言い訳にしかならない、コロナを甘く見ていたことが招いた結果だと思います。
耐えればいいという問題ではなく、生徒や他の講師に移してはいけないので、休まざるを得ません。
ズキズキする頭をおさえながらパソコンに向かい、自分の担当授業などを確認しました。
幸いにも夏期講習も最終週に差し掛かっていて、一斉授業がいくつかと模試監督などが残っていました。
一斉授業は基本的に鵜飼先生にお願いすることができたものの、鵜飼先生が徹底個別で授業に入っている時間帯の一斉授業は講師の先生を複数体制にして個別に授業内容を指導してもらうことにしました。
「緊急事態」の呼びかけに手を差し伸べてくれた先生たち
僕は【緊急事態】と題して、講師の先生たちにメッセージを流しました。
皆さんそれぞれに個人の予定があって、難しいことは承知の上で、出勤できる人はいませんか助けてくださいと呼びかけたのです。
そして、たくさんの心配のメッセージと「〇日、出勤できます!」などの声が集まりました。個人の予定をキャンセルしたり調整して駆けつけてくれる先生もいました。
飛び交うメッセージを読みながら、この人たちはやがて就職する企業でも大切にされ、社会で活躍できる人材になっていくんだと思えました。
そして、カレッジ開塾2年目に訪れた危機を思い出していました。
当時は、まだスタッフは僕とちひろ先生しかいなくて、命からがら崖の上の綱渡りをしているような状態でした。このときも「人に支えられてカレッジが運営できている」ことを感じたのでした。
しかし、この出来事も「授業に穴」を空ける事態ではありません。
夏期講習という授業に大きな穴を空ける事態は、開塾以来最大の危機と言っても過言ではありません。
そんな最大の危機を迎えたとき、個人の都合を後回しにして、目の前の危機的な状況に手を差し伸べられる若者たちに協力してもらい、この危機を乗り越えることができたことに、感謝しか浮かぶ感情がありません。
ほんとうに、ありがとうございました。
【個人差あり】コロナ長げえ
これは極めて個人差のあることのようなのですが、僕自身は今回のコロナ。とても症状の継続が長いと感じました。
僕が陽性になったことや常勤スタッフが濃厚接触となったことを保護者に一斉連絡しました。今回常勤スタッフが「同時期」にその状態になったのですが、互いの行動を振り返ればおそらくは別経路での感染と思われます。
でも、客観的には「先生たちでうつし合ってしまったのか」と思われるでしょうし、今カレッジに行くことを心配する保護者もいるであろうと思い、模試に「自宅受験」という選択肢を選べるようにしました。
半分以上の方がそのままのスケジュールでカレッジで受験してくださいましたが、20数名の方は自宅受験を希望されたので、閉館後誰もいなくなったカレッジに忍び込み、長居もするわけにいかないので数日間に分けて発送の準備をしました。
せっかく宛名封筒を印刷したのにレターパックで住所を手書きしなおすことになったり、これまた郵便局に長居できないので車に移動して車内で住所を書いたり、、💦
そんなことを繰り返していたことが原因かどうか定かではありませんが、何度も高熱がぶり返してきてちっともよくなっていきませんでした。
そのたびに、倒れるように家に帰り人間はこんなに眠れるのかというくらい眠り、いまほぼ全快に近い状態です。
個人塾最大の弱点は、塾長の死。
カレッジを開業してから、先述の尿管結石のような痛みとは別に、過去に死にかけたことは一度。
釣りに行ったとき、おそろしいほどの脱水症状になって動けなくなった時でした。苦笑
今回は多くの先生方に助けてもらい、短期間であったこともあり何とか生徒や保護者の皆さまへのご迷惑も最小限にとどめることができました。
でも、死んでしまったら最小限では終わりません。ますますリスク管理を十分にして運営していきたいと思います。
個人塾には、大手にはできない強みもたくさんありますが、自分が機能しなくなったときに最大の弱点が露呈するものだと思います。
いつまでも若いつもりでいないで、無理をしすぎず「そんなもん」という発想を抑制しながら、きちんと長く続けていける塾づくりを考えていかなければと思いました。
関係者の皆様には、いろいろご心配をおかけしましたが、9月の休校明けからまた張り切って指導にあたりたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
それではまた。
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