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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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元祖アンパンマンを紹介して「本は大きな世界の入り口なんだよ」と伝える授業。 | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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27

2018.11

元祖アンパンマンを紹介して「本は大きな世界の入り口なんだよ」と伝える授業。

 

カレッジの自習室には本棚があります。

 

 

もちろん問題集や参考書の本棚もあるのですが、それとは別に、700冊以上の図書が並んでいる本棚があるのです。

 

 

 

 

上の記事でも書いていますが、カレッジの自習室は、勉強していなければいけない空間ではありません。

 

 

小学部の子たちの中には、折り紙をしている子もいれば絵をかいている子もいます。ただ、勉強以外で圧倒的に多いのはやはり「読書」です。

 

 

 

上級生の子たちが本を読んでいる姿を見て、下級生の子たちも本を手に取って読み始めます。

 

 

それは理想的な光景と言わざるを得ません。( *´艸`)

 

 

おなじみのキャラクターを題材に、「本っておもしろそうだな」をくすぐる。

 

 

これだぁれ?

 

 

 

このようなイラストをA3の用紙に印刷して見せることもあれば、ホワイトボードに僕が手書きでかくこともあります。

 

 

いずれにしても、このキャラクターを知らない小学生には今のところ遭遇したことがありません。

 

 

水曜日のダウンタウンの企画で、「アンパンマンを知らない小学生など存在しない説」を検証してもらえたら、間違いなく説立証できると思います。笑

 

 

それくらい子ども界に圧倒的な知名度を誇って存在するのがアンパンマンです。

 

 

そんなわけで、僕は子どもたちが知らないアンパンマンを紹介します。

 

 

テレビアニメや映画になっているアンパンマンは、原作者はやなせたかしさんですが、作画はやなせさんではありません。

 

 

でも、映像化される前の絵本のアンパンマンはやなせたかしさんがご自身で絵を描いていました。

 

 

僕は、その当時の初期のアンパンマンを紹介しています。

 

 

 

突然ですが問題です!

 

 

今のアンパンマンの正式なタイトルは「それいけ!アンパンマン」ですが、最初の絵本のタイトルには「それいけ!」がありませんでした。

 

 

実は、それ以外にも「アンパンマン」というタイトルにちがうところがありました。それは何でしょう?

 

 

 

こんなふうにクイズっぽく切り出します。

 

 

一人の子が「まんまるマン!」などと答えると、他の子たちも、あぁそんな感じなのかと次々に答え始めます。笑

 

 

「かおパンマン!」

 

 

「パンパンマン!」

 

 

「しょくぱんマン!」

 

 

… それ いるしw

 

 

「パン!」

 

 

 …(-“-)

 

 

いろんな答えが飛び交いますが、まず当たることはありません。笑

 

 

そこで、絵本ごと答えを見せます。

 

 

 

正解は「ひらがなで書かれたあんぱんまんだった」でした。

 

 

多少のブーイングを浴びながら、そのままこの絵本の表紙を見せて「今のアンパンマンとちがうところ何か見つかる?」と聞いてみます。

 

 

子どもたちは、自分たちの知っているアンパンマンを思い出しながら「うーーん」と小難しい顔をして考えます。( *´艸`)

 

 

そして、答えをひらめいた子が、大きく目を見開いて「手!!」と答えます。笑

 

正解!!

 

 

アンパンマンは、時には鋼(はがね)をも貫く必殺のアンパンチをくり出します。

 

 

彼にとって、手はこまかい作業を主たるはらたきとはしなかったため、にぎりこぶしに特化したものに進化していったのでしょう。(?)

 

 

他にもちがうところがいっぱい出てきます。

 

 

アンパンマンはお腹がすいている子がいれば、自分の頭をちぎって食べさせてあげますよね。

 

 

 

最初の絵本でも同じようなシーンが出てくるのですが、その食べさせ方は大きくちがいます。

 

 

 

じかにかじらせます。

 

 

結果、食べられ方もハンパないです。

 

 

 

 

アニメだと頭をぜんぶあげちゃうことはありません。

 

 

でも、この絵本ではこのあと森で迷子になっていた男の子に頭をぜんぶ食べさせてあげます。

 

 

そこで、もう一問!

 

 

「アンパンマンて、顔が汚れたりたくさん食べさせてあげてなくなったりすると元気なくなっちゃうよね?」

 

 

うんうんと子どもたち。

 

 

「じゃあ、頭ぜんぶなくなっちゃったら、動けなくなると思う?」

 

 

ほとんどの子は、「うん」とうなずきます。

 

 

そして、正解の確認です。

 

 

 

 

飛んでます。

 

 

この姿には子どもたちも大興奮です。笑笑

 

 

( *´艸`)

 

 

絵本『あんぱんまん』よりも前に書かれた元祖『アンパンマン』

 

やなせたかしさんは、漫画家として仕事を始めていましたが、「童話をかきたい」とずーっと思っていたそうです。

 

 

そんなある日、月刊雑誌「PHP」から1年間の短編童話の連載を依頼されたそうです。

 

 

1年間、12回の連載。

 

 

やなせさんは、「十二の真珠を並べたような十二篇の童話をかこうと思って一番最後の童話のタイトルは『十二の真珠』と、かく前から決めていた。」そうで、このとき連載された12の短編童話の中に「アンパンマン」の原型が書かれたのでした。

 

 

 

この本『十二の真珠』は何度か版を重ねたそうですが、あまり評判にならず絶版となっていたそうです。

 

 

やなせさんが93歳になったとき、復刊ドットコムという会社から復刻版出版の話が持ち上がり、今こうしてカレッジの子どもたちの手に触れられるところにあるのです。

 

 

それにしても、このアンパンマンの原型には衝撃を受けます。( *´艸`)

 

 

絵本となってからのアンパンマンは、先ほど紹介したように今と少しのちがいはあるものの、全体としては今のアンパンマンに通じるものがありました。

 

 

この元祖『アンパンマン』の挿絵として描かれたアンパンマンはこちらです。

 

 

 

 

 

!?

 

どっち?

 

 

…って、いやそりゃさすがに左です。( *´艸`)

 

※右の少年(少女?)は本編中でも紹介がありませんが、おそらくお腹を空かせた子どもだと思われます。

 

 

そうなのです。

 

 

元祖アンパンマンは、まるまるとしたおじさんが頭巾とマントをつけている姿でした。

 

 

でもちゃんと飛びます。( *´艸`)

 

 

ただ、「お腹を空かせた子どもたちにお腹いっぱいパンを食べさせてあげる」という今に通じるアンパンマン設定はしっかり描かれています。

 

 

でも、これでは顔をちぎってパンをあげることができません。

 

 

ですので、ふつうにお腹からパンを取り出して子どもにあげます。(お腹をちぎるわけでもありません笑)

 

 

しかし、ショッキングなことに、パンをあげようとした子どもに「いらない」と断られてしまいます。(;・∀・)

 

 

そのうえ、「アンパンより、ソフトクリームかキャンディーはないの?」とぜいたくなことを言われ、ヨタヨタ飛んでいくアンパンマンを見て、少年は頭をふって「あんなのダメだなあ」とつぶやくのでした。

 

 

さらに、他の漫画のヒーローたちからは「ニセモノ」と指さされ、みんなにいっせいに「ニセモノおっこちろ!」と罵声を浴びせられます。

 

 

 

このように、元祖アンパンマンは正義のヒーローというよりはどこかかわいそうなおじさんとして描かれています。

 

 

このような描写に、僕はやなせたかしさん作詞の『アンパンマンのマーチ』を重ねてしまいます。

 

 

そうだ うれしいんだ

生きるよろこび

たとえ 胸の傷がいたんでも

 

忘れないで夢を

こぼさないで涙

だから君はとぶんだ

どこまでも

 

そうだ おそれないで

みんなのために

愛と勇気だけが ともだちさ

ああ アンパンマン

やさしい君は

いけ! みんなの夢まもるため

 

 

この歌詞からは、どこか孤独さを感じずにはいられません。

 

アニメのアンパンマンには、アンパンマンを慕う友だちや仲間がたくさんいます。

 

 

決して「愛と勇気だけが友だち」なんてことはないと思います。

 

 

しかし、この元祖アンパンマンの姿は、まさに孤独。

 

 

それでも「やさしい君は みんなの夢まもるため」にどこまでもとぶのです。

 

 

 

そして、物語は衝撃の結末を迎えます。

 

 

戦争が続いていた国があり、そこにはお腹を空かせた子どもたちが何も食べるものもなく死にそうになっていました。

 

 

アンパンマンは上空から、子どもたちめがけて焼きたてのパンを投げ落としていきました。

 

 

 

戦争中

 

 

飛行物体

 

 

何かを投下

 

 

アンパンマンは敵機の襲撃と間違えられて高射砲にて爆撃されてしまいます。

 

 

 

Σ(; ・`д・´) 死んだの?!

 

 

その結論は、あまり書きすぎるとせっかく興味を持って読んでみたいなと思った人へのネタバレになってしまいますので書きません。

 

 

授業でも、「どうなったか知りたい子は、ぜひこの本を読んでみてね」と伝えています。

 

 

 

多くの子どもたちは、幼稚園までの間にハッピーエンドの物語ばかりを読み聞かせてもらってきます。

 

 

そういう意味では、この元祖アンパンマンのラストシーンは、子どもたちにとって本当に衝撃的なものかもしれません。

 

 

しかし、世の中にあふれる物語は、そして現実は、すべてがハッピーエンドとは限りません。

 

 

見ないように、見せないようにされてきた部分を知ることで子どもたちは自分の世界を広げていきます。

 

 

自分たちの知っていたアンパンマンが、最初はこんな感じだったんだと知ることに「知らなかった!」「おもしろい!」と感じてくれたら、僕の「読書のすすめ」授業はフィナーレを迎えます。( *´艸`)

 

 

人間は、知らなかったことを知ると「へえ~!」とか「すごいっ!」「なんで?!」「おもしろい!」って思う生き物なんだ。

 

 

本の中には、その思いをくすぐるものがたくさん詰まっているよ。

 

 

イスにすわったまま、知らない世界をどんどん旅することができる。

 

 

本は、大きな世界の入り口なのかもしれないね。

 

 

 

たくさんの (゜o゜)ぽかーん を目の前にしながら、何となく感じてくれればいいと心の中で苦笑いする僕でした。

 

 

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それではまた。

 


 

 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
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