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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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受験生の冬休みの過ごし方、大晦日をどう過ごすべきか。 | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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31

2018.12

受験生の冬休みの過ごし方、大晦日をどう過ごすべきか。

学力を伸ばす上で、最も足かせとなるのが「マイペース」です。

 

 

疲れたら休憩、眠けりゃ仮眠、だれにも邪魔されずいくらでも(゜o゜)ボ~っと「無」の境地をさまよえる「シアワセ」な環境では、勉強はできるようになりません。

 

 

だからこそ、「マイペース」を奪い、「合格のペース」に彼らを導くことが、カレッジの使命だと心得て、授業後の必修自習なども組んできました。

 

 

 

「受験生の大晦日」がんばる人にはいいことがある。

 

さて、年末年始。どう過ごしますか?

 

 

 

少し話が逸れますが、たしかに君たちは受験生です。しかし、家族や親族との年始のあいさつも拒否して、部屋にこもり、もくもくと机に向かうことを僕は決して賛成しません。24時間拘束されるわけでもないでしょうに、15歳にもなって、そんな礼を欠く姿にはむしろ疑問を感じます。それにもらえるものは、もらっておきましょう¥¥( *´艸`)笑笑

 

 

ぶっ通しで起きてる時間はずっと、なんてことは言いません。

 

 

でも、12月から入試本番を迎えるその日まで、大晦日も元旦も、1日も欠かさず、たとえわずかな時間であっても集中して演習に取り組んだという事実を積み上げてほしいのです。

 

 

それは、未来の自分に自信の根拠を持たせるために。

 

 

 

僕は、中3にその話をする中で、ある受験生が書いた「手記」を紹介しました。

 

 

大晦日が近づくと、テレビ番組も総集編とか特番とか面白い番組がいっぱいやる。

 

 

なんか、道ですれ違う人もみんな年末と新しい年を迎える雰囲気で浮かれているように見えた。

 

 

素直じゃなかったんだと思うけど、なんか自分だけ仲間はずれにされているみたいな気分になって、そんな空気に少しムカついていた。

 

 

たぶん自分が受験生なんだっていちばん強く意識したのは、あの年末だったと思う。

 

 

クリスマスだとか大晦日だとか、世間が楽しむあの時期に、受験があるってだけで、自分は楽しむことにさえうしろめたさを感じる。

 

 

なんて不平等なんだ。

 

大晦日の夜、予備校の自習室から帰り、僕は自分の部屋で勉強していた。

 

 

家族は気をつかってくれたのか、テレビのボリュームをかなり小さい音にして居間でくつろいでいた。

 

 

休憩をかねて僕が風呂に入ったときだ。それまでまったく静かにしていた家族が、僕が風呂に入ったとたんテレビを見て大きな声で笑い声を上げた。

 

 

なんなんだ、なんなんだ!なんなんだ!! そんなにおれがいるのは迷惑か!?  頭にカッと血が上って、湯船に向かってバチンッとすごい音を立ててこぶしを突き刺していた。

 

 

でも、その一発で急に冷静になったのも事実だ。

 

 

より強く意識したばかりの「受験生」という言葉が、自分を見失いかけていた僕のほおをつねった。

 

 

全力でやるって誓ったじゃないか。まわりのせいにしないって誓ったじゃないか。環境が問題なんじゃない。自分の心が問題なんだ。

 

 

誰かのせいにすれば、そりゃ気は楽になる。でもそれじゃあ、成長していかないじゃないか。

 

 

やるからには大きくなりたい。ずっとそう思ってきた。

 

 

投げ出しちゃダメ。逃げ出しちゃダメ。1日だけだからという問題じゃない。自分にあまえるな。被害妄想に走るな。おれは被害者じゃない。挑戦者だ!

 

 

やると決めたことに全力をそそぐことが、今やるべきことなんだ!

 

 

そう思って風呂を出て、居間に行って家族に伝えた。

 

 

 「いいよ。もっとボリューム上げて。」

 

 

なんだか迷いがすっ飛んだように、優しい口調になっていた気がする。

 

 

そこから僕は机にむかって勉強しながら年を越した。除夜の鐘も全然気にならないくらい、集中してもくもくと勉強した。

 

 

…偶然と言うか、奇跡と言うか、集中していただけによく覚えていた。あの大晦日に必死に解いていた歴史の問題が、複数そのまま入試に出た。

 

 

もしかしたら神様がくれたごほうびなのかもしれない。

 

 

あの大晦日に神様が味方になってくれたんだ。

 

 

 

これを書いた「ある受験生」は、僕です。( ´艸`)

 

 

正直、いつ書いたのか記憶ははっきりしないのですが、この出来事自体はよく覚えています。

 

 

がんばる人にはいいことがあるものです。(*^-^*)

 

 

 

苦しければ苦しいほど、それを乗り越えてきたという大きな大きな自信になる。

 

自信の根拠は、おそらくそれまでに自分が積み上げてきた経験や事実だと思います。

 

 

目的を達成するための準備、努力、訓練を積み上げれば上げるほど、たしかな自信を手にすることができるものです。

 

 

根拠のない自信も存在します。

 

 

何を隠そう僕もいろんな「根拠のない自信」を持っています。笑

 

 

持っているからこそ経験談として言えるのですが、根拠のない自信はふとした瞬間にとんでもない不安と恐怖に襲われます。

 

 

ほんとに大丈夫なのか?

 

 

それは時に震えを伴うような恐ろしいものです。

 

 

「根拠のある自信」は、逆にさまざまな不安や恐怖を吹き飛ばしてくれます。

 

 

くもりのない翡翠のような、まっすぐで強靭な自信をくれます。

 

 

入試当日、試験開始を待つ緊張感の中で目を閉じて、この冬からの数か月を思い浮かべたとき、年末年始でゴロゴロ怠けていた日々、ゲームばかりに夢中になっていた時間。

 

 

そんなのばかりが思い浮かんだら、不安でたまらなくなるはずです。

 

 

一点のくもりもなく、「あの冬からの数か月、自分は1日たりとも勉強しなかった日はない。」と言えるように、くり返しになりますが、大晦日も元旦も、1日も欠かさず、机に向かって問題を解いてください。

 

 

 

今の自分の頑張りが、未来の自分の勇気に変わる。

 

 

苦しければ苦しいほど、強く大きな自信となって自分に勇気をくれます。

 

 

あと少し。あとほんの数か月。

 

 

ぜひ、駆け抜けてほしいと思います。

 

 

君らにとってのよい年を迎えてください。

 

 

 

それではまた。

 


 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

慶應義塾大学 通信課程 文学部 第1類在学中。
真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
毎日生徒と向き合っているからこそ生まれる「リアル」を、人間味たっぷりに綴ります。不定期更新なので、通知が受け取れるLINE登録がおすすめです。

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