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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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【模擬試験】成績推移や合否判定は同一の模試で分析しましょう。【注意喚起】 | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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31

2018.01

【模擬試験】成績推移や合否判定は同一の模試で分析しましょう。【注意喚起】

学校の業者テストの廃止

 

かつて全国の学校で行われていた偏差値の出る「業者テスト」は、競争の過熱化を招く「主犯」に仕立て上げられ廃止されました。

 

 

そして、子どもたちは自分の相対的学力が見えなくなり、親もわが子の学習の習熟度がどの程度のものなのか分かりにくくなりました。

 

 

それはまるで、健康診断を受けることができなくなり体の異常に気づけなくなってしまうかのようでした。

 

 

そして、一定多数の親は、学校から渡される「通知表」という「診断書」を見て安心します。

 

 

教科担当という決して完璧ではない「人間」の、根拠の不明瞭なジャッジに「異常なし」と思い込むのです。

 

 

 

通知表は学力ではなく社会人能力を示すもの?

 

 

通知表で、自らの、そしてわが子の学力を判断してはいけません。

 

 

あれは一定割合「学力評価」を含みますが、社会における「人事評価」のような側面も持っています。

 

 

でも、そういう意味では、通知表では社会で生きていくうえでの大切な力を評価されていることになります。

 

 

男女問わず愛嬌があり、指示した課題を丁寧に着実にこなし、もちろん期限を守って提出する。積極的な発言も目立ち、自分の考えを堂々とプレゼンすることができる。

 

 

こういう子の通知表は抜群に良いのをご存知でしょう。

 

 

出世の早い社会人は、きっとそんな要素を多く持っているのではありませんか?

 

 

たしかに、不満ばかり、言い訳ばかりを口にして、自分のペースでやりたいようにダラダラ過ごしている人より、はるかに社会に必要とされる人材と言えるかもしれません。

 

 

学力を判断するには心配な通知表ですが、せっかく通知表が良かったら、社会で必要とされる人間になる可能性が高いかも!と期待したいですね。

 

 

 

情報不足で受検校を決める恐怖

 

情報力が命運を分ける入試において、模試を受けずに受検校を決めるなんて恐怖すぎます。

 

 

だから、高校受検を意識するころには、けっきょく相対的な学力を知る必要に駆られ、塾などで模擬試験を受けるようになります。

 

 

そこで現実を知ります。

 

 

もちろん、必ずしも度肝を抜かれるような悪い結果になるとは限りません。

 

 

思っていた以上に素晴らしい結果だってありえます。

 

 

でも、通知表の「異常なし」診断を盲信してしまい、特に何も手を打ってこなかった人の多くは、衝撃を受けることもあるのではないでしょうか。

 

 

 

学習塾カレッジで受験する模試

 

学習塾カレッジでは、小学4年生以上の模試は必修受験です。

 

 

小学部は「小学ぜんけん模試」、中学部は「愛知全県模試」受けています。

 

・現在は小1から必修受験となっています。(本科生・徹個生)

・令和4年度より、小学部は全国規模の「学習診断テスト・学力テスト」に参加しています。

 

 

カレッジが模試を必修としているのには当然理由があります。

 

 

それは、カレッジが各学年10名までの少人数制をとっているからです。

 

 

少人数制にはたくさんのメリットがあり、あまりデメリットは思い浮かびませんが、僕の中ではっきりデメリットだと認識していることが一点あります。

 

 

それは、場合によっては「胃の中のおかず大腸を知らず」になってしまいかねないとうことです。

 

Σ( ゚Д゚)ムッ

 

訂正)井の中のかわず大海を知らず

 

 

少人数の中での小さな序列で満足や安心をしていてはいけないのです。

 

 

自分の成績の推移はもちろんのこと、相対的学力を知ることで時には自信を持ち、時にはまだまだ上がいることを知り奮起してもらいたいのです。

 

 

そのための「対外試合」と位置付けているのが、模擬試験です。

 

 

 

成績推移や合否判定は同一の模試で分析する

 

 

愛知全県模試は、愛知県内で行われている業者模試の中では最多数の受験者数を持つテストであり、受験者層も難関高校に挑もうとしている子から勉強に苦戦している子まで幅広い層を抱えている模試です。

 

 

一部の学力層(中~上位など)に受験者の「幅」が限定されているテストでは、偏差値の出方にも大きく影響があり、実際のところ自分は「愛知県全体の中のどれくらいなのか」というのが分かりにくくなってしまいます。

 

 

「模試の受験者層が違えば、偏差値の出方もぜんぜんちがう」ので、偏差値一覧や市販されている学校データ資料などは何の模試の偏差値なのかその模試はどういう子たちが受けているのかを確認する必要がある、ということです。

 

 

例えば、愛知全県模試しか受けていないのに、佐鳴予備校が発行している受験情報誌『サクセスロード』の偏差値を鵜呑みにしてはいけません。

 

 

サクセスロードは佐鳴予備校や名進研を中心とした進学塾の生徒(学校成績でいう中~上位の子たち)が受験者の母体となっている「愛知県進学模試」を、独自に行って偏差値を出しています。

 

 

ただ、佐鳴さんはCMでも「入塾テストやメエ~!」と言っていたように、入塾テストを廃止してだれでも入塾できるようにするようですが、これまでは入塾できなかった学力層の子たちもみんな「進学模試」を受けるのでしょうか。

 

 

その人数にもよりますが、進学模試も受験者の学力層の幅が広がることで偏差値の出方に変化が起こるかもしれませんね。どうなっていくのか注視したいところです。

 

 

学校が偏差値の出る業者テストを復活してくれたらこんなにごちゃごちゃしないのに。苦笑

 

 

それではまた。

 


 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

慶應義塾大学 通信課程 文学部 第1類在学中。
真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
毎日生徒と向き合っているからこそ生まれる「リアル」を、人間味たっぷりに綴ります。不定期更新なので、通知が受け取れるLINE登録がおすすめです。

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