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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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【高校授業料無償化を徹底解説】 高等学校等就学支援金制度 | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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2019.07

【高校授業料無償化を徹底解説】 高等学校等就学支援金制度

日本一とも言われる愛知県民の公立志向

 

僕が大学時代に講師のアルバイトをしていた塾は、埼玉県川口市にありました。川口市は「もう少しで東京」という位置にあり、中学生たちは埼玉県内の高校だけでなく、東京の私立高校も選択肢に入れて受験勉強に励んでいる子が多くいました。

 

 

僕が就職(佐鳴予備校に入社)して愛知県岡崎市に配属されたのは20年前ですが、その圧倒的な「公立志向」に驚いた記憶があります。

 

 

もちろん埼玉県にも浦和高校や浦和一女といった全国的な名門公立高校が存在しましたし、一定数の公立志向のご家庭はいらっしゃいました。しかしながら、ここ愛知県三河地方で僕が感じた公立志向は、埼玉の比ではありませんでした。

 

 

「私立は公立に落ちた子が行く高校」もしくは「公立をあきらめた子が行く高校」という扱いがされていました。

 

 

二次募集や後期試験のようなラストチャンスへの挑戦ではなく、初めから公立高校の一般入試を2校エントリーできる全国唯一の特異な入試制度を持つなど、もはや愛知県の入試制度そのものが愛知県民の公立志向に応える仕組みになっています。

 

 

すると当然ですが、塾に期待されている最も大きな役割は、「いかにレベルの高い公立に合格させるか」ということだったように感じます。(圧倒的な公立トップ高校合格実績を誇る佐鳴予備校で働いていたので尚更それを感じたのだとは思いますが…。)

 

 

 

愛知県(西三河)で公立志向が強い理由。

 

まず1つは、「数」の問題があると思います。

 

 

文部科学省の学校基本調査によると平成30年度時点で、東京都の私立高校は「237校」なのに対して、愛知県の私立高校の数は「55校」ですから、4分の1しか私立高校が存在していません。

 

 

私立高校「55校」と言っても、そのほとんどは名古屋市をはじめとする尾張学区に存在し、西三河に位置する岡崎市には4校(うち1校は女子校)です。

 

 

 

そのうえ愛知県は「公立王国」です。

 

 

「公立志向」とは別に「公立王国」という言葉があります。

 

 

「公立王国」は他ならぬ「愛知県」を指す言葉で、愛知県は、上位進学校の多数を公立高校が占めていることから、このような名前がつけられています。

 

 

なるほど、わざわざ高額な費用を出して私立高校に行かなくてもご近所の公立高校で優秀な高校があるのであれば、それを目指すのは至極当然の心理と言えるかもしれません。

 

 

以前、生まれながら愛知県民のある人から「愛知県民は結婚式には金を惜しまないが、高校大学の学費はとにかくケチる」と、秘密のケンミンショーみたいな口ぶりで公立志向の理由を聞かされたことがあります。

 

 

「ケチる」などと言われると聞こえが悪いですが、公立が「安かろう悪かろう」ではなく、「安いうえに良い」のですから、これは都道府県別経済ランキングで東京に次ぐ全国2位を誇る愛知県民の冷静な「品定め力」と言ってもよいかと思います。( *´艸`)w

 

 

 

第一志望「私立」という選択。

 

県内のある私立高校の先生が、「もはや私学は公立の滑り止めではない。選ばれる時代になってきている」とおっしゃっていましたが、その言葉の通り、ここのところ年を追うごとに「私立」を第一志望として選択する子が増えているように感じています。

 

 

私立は、ただ「箱」が良いだけの学校ではありません。各校が勉強はもちろん文化、芸術、部活動などにも独自の運営方針を打ち出し、生徒たち一人一人が「伸ばしたいこと」に夢中になれる環境を準備しています。

 

 

例えば、公立の部活は国が発表したガイドライン(週休二日、平日活動2時間など)に基づいて活動を行います。時間を超えて学校で練習をすることが難しくなったため、「夜練」がさかんに行われるようになりました。あくまで自主的に(苦笑)校外の施設を生徒たちが借りて練習するのです。

 

 

過熱する部活動の在り方に賛否はあると思いますし、西三河の公立校のようにいずれかの部活動への入部が強制されることへの疑問は僕も感じるところですが、一方で本気で部活をやりたい子もいるのです。

 

 

私学は、そのような国のガイドラインとは一線を画し、独自の方針で部活動を運営しています。もちろん練習日程なども独自に決めて活動を行います。本当の強豪校になれば、部員の食事(栄養)にいたるまで厳しく管理して、外部コーチを招き、公立とは比較にならない設備を使って練習しているところもあります。

 

 

私立高校は、公立高校に比べてやはり授業料も高いです。でもその分、最新のICT教材を導入できたりさまざまざな整った設備で学ぶことができます。少子化が進み、より良い教育環境をわが子に与えてやりたいと考えるのは20年前よりもさらに加速しているのかもしれませんね。

 

 

依然として公立志向の強い岡崎市ですが、私学各校の特色ある教育方針やそれを実践するための設備などは目を見張るものがあり、良い意味で子どもたちを悩ませるさまざまな選択肢が整っていることを感じます。(逆に言うと、独自の特色がわかりにくく、設備以外はあまり公立と変わらないなあという私立はなかなか人気校にはなれていないように感じます。塾と一緒ですねw)

 

 

 

 

愛知県内私立高校の授業料一覧

 

私学の日々たゆまぬ努力の甲斐あって、不動の公立志向であった愛知の牙城が一部地域においては崩れかけているわけですが、そうは言ってもやはり気になるのは授業料の問題です。

 

 

そこで、県内の私立高校の授業料一覧を以下の別記事に掲載します。

 

 

 

 

 

これまでの「高校授業料無償化」はどのようなものだったのか。

 

「公立高校の授業料無償化」は、まだお子さんが高校生になられていない方でもワードとしては多くの皆さんがご存知かと思います。

 

 

公立高校の年間の授業料は、118,800円ですので目安として世帯年収910万円までのご家庭については、所定の手続きをすることで「就学支援金」として国からその授業料を支援してもらうことができました。

 

※世帯年収・・・両親が共働きの場合は両親の年収を合算。

※世帯年収910万円以上の家庭は、公立でも自費で授業料を支払うことになります。

 

 

というように、条件付きながらもこれが「公立高校の授業料無償化」と呼ばれるものなのですが、実は私立高校でも同じ条件(世帯年収910万円未満)のご世帯は118,800円の「就学支援金」を受け取れます。

 

 

しかも、私立高校生の場合は、世帯年収の額によって、就学支援金の金額は異なります。

 

 

そして、ここから先は都道府県によって支援の制度が異なるのですが、愛知県の場合は下の表のように、350万円未満の世帯については、私学平均授業料まで支援し、350万円~610万円の世帯は265,200円を支援するなどの仕組みとなっていました。

 

 

 

 

 

ちなみに、世帯年収が「目安」となっているのは、扶養家族の人数によって基準が少し変動するためです。

 

 

 

2020年4月からの新しい「高等学校等就学支援金制度」

 

2020年度4月から導入される新しい「高等学校等就学支援金制度」のリーフレットがこちらです。(画像をタップしていただくと全面見ることができます。)

 

 

 

 

前段で紹介した今年度までの愛知県版の就学支援金に上書きしてみるとこのようになります。

 

 

 

大きいのは、世帯年収目安350万円~590万円の世帯も平均授業料まで支援してもらえることになった点ですね。

 

 

愛知県による新たな支援に期待

 

このような言い方が適切かどうかは分かりませんが、今回の文部科学省の新しい高等学校就学支援金制度によって、これまで愛知県が負担していた分を国が負担してくれることになります。

 

 

それでは、愛知県はこれに替わってどのような支援の拡充をしてくれるのでしょうか。

 

 

従来愛知県が「施設設備等の補助:無」としてきた部分を補助してくれるたり、愛知県の私学授業料の「平均を超える」授業料についても支援してくれたりするのでしょうか。

 

 

それとも、高校生のお子さんを持つ世代で最も割合が高い世帯年収590万円~910万円未満のゾーンへの支援を大きくしてくれるのでしょうか。

 

※子育て世代の平均世帯年収は712.9万円・中央値633.0万円(厚生労働省)

 

 

 

とても気になるところですので、本件に関する愛知県の担当者に電話で問い合わせをいたしました。

 

 

【回答】現在のところ、具体的な金額など詳しいことは決まっていません。

 

 

(^_^;)

 

 

なお、先日お邪魔した「札幌熟長会」で、この新しい就学支援金制度の説明をしてくださった札幌創成高校の先生によると、従来、各私立高校が「授業料の全額もしくは半額免除」などの特待制度を行ってきましたが、これも数年のうちに別のものに変わっていくのではないかというお話をされていました。

 

 

 

私立高校には授業料以外にも施設・設備費やごーじゃすな修学旅行積立金、部活動によっては遠征費などがかかることも忘れてはなりませんが、そのあたりが、私立高校の新たな待遇制度に反映されてきたら、本当に完全無償化が現実になってしまいますね。(*^。^*)

 

 

 

就学支援金について質問してみました。

 

リーフレットの下段にも書いてあるのですが、以下の点にご注意ください。

 

 

就学支援金の上限額の引き上げは、「現在、就学支援金の対象となっている学校に適用」されます。

 

・就学支援金(国からの補助)は、全日・定時・通信制などすべての学校が対象です。

・授業料軽減補助金(愛知県からの補助)は、全日制と定時制が対象です。

 

 

以下のページで具体的な高校名を確認できますので、受験予定であったり検討中の学校が対象校であるかどうかは念のため必ず確認しましょう。

(海陽学園など、名前がない高校も一部あります。)

 

 

 

また、引き上げ後の支給額は、なんと在校生(2020年度よりも前に入学した生徒)にも適用されます。こちらは「在校生」ですので、「卒業生」がさかのぼって支給を受けることはできません。

 

 

他にも愛知県の就学支援金制度の担当者さんにいくつか質問をしましたので、その回答をご紹介します!

 

 

①受給方法はどのようになりますか?

・高校に必要書類を提出→高校が取りまとめて申請→支援金を高校へ支給→家庭へ(支給方法は各学校によって異なる)

 

②毎年申請が必要ですか?

・毎年申請が必要です。

 

③授業料が「平均授業料」を上回っていた場合はどうなりますか。

・支給額は「平均授業料まで」となりますので、それを超える分は自己負担となります。

 

 

④授業料が「平均授業料」を下回っている場合はどうなりますか?

・その場合は「授業料が上限」となるため、余分に受給することはできません。

 

 

⑤子どもの人数や年齢は関係ありますか?

・受給資格は県民税市町村税(住民税)の所得割額の合算が507,000円未満の世帯(=世帯年収およそ910万円)となっており、その算出に扶養家族の人数などが影響するため、子どもの人数や年齢は関係あります。

 

 

 

⑥愛知県が独自に実施する奨学金制度等は併用できますか?

・それぞれが独立した制度であるため、対象であれば併用することができます。

 

 

 

⑦中高一貫校はどのような扱いになりますか?

・高校部から対象となりますが、就学支援金対象校であることが条件です。

 

 

以上

 

 

 

大学全入時代とは言うもののその二極化はすすみ、有名大学への合格はとても難しくなってきています。そうなると、高大連携の付属高校やたくさんの指定校推薦枠を持っている私立高校への進学などを検討する価値は十分にあるのではないでしょうか。

 

 

さまざまな「選択肢」で子どもたちが柔軟な進路選択をできる時代はもう目の前ですね。( *´艸`)

 

 

 

 

それではまた。

 


 

 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
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