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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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台風対応は「見逃し三振」より「空振り三振」が鉄則 | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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04

2018.09

台風対応は「見逃し三振」より「空振り三振」が鉄則

今年の愛教大附属岡崎小の6年生は、どうも天地にそっぽを向かれているようで、何ともかわいそうです。

 

 

6月に予定されていた関西方面への修学旅行は、大阪で発生した地震の影響を考慮し延期になりました。

 

 

延期が決定された翌日、ある男の子が「昨日はショックで、おやつをヤケ食いしました」と修学旅行に持っていく予定だった大量のおやつを一気に食べたことを教えてくれました。

 

 

よく冗談を言う子ではありましたが、冗談とも本気ともとれぬ複雑な表情に、何ともリアクションに迷った思い出があります。

 

 

夏休みに、今年の酷暑で「学校のプール開放は全日程中止とします」というメールが送られてきたとき、僕はちょうど6年生の授業をしていました。

 

 

そのメールの内容を子どもたちに伝えると、誰も文句を言いだしたりはしないものの、「なんか俺たち修学旅行もなくなったし、、、ついてないな」とぼそりとつぶやいていた残念そうな表情が印象的でした。

 

 

そして、今回。

 

 

彼らは本来であれば今頃、延期された修学旅行を満喫しているはずでした。

 

 

しかし、今年最強で「平成の伊勢湾台風」という呼び名も耳にする台風21号の影響で、残念ながら再延期の連絡がありました。

 

 

やむを得ないですよね。

 

 

人間に合わせて天候を変えることはできません。

 

天候に合わせて人間が過ごし方を変えていかなければいけないのです。

 

 

 

先生方も延期先の日程を模索されてお忙しくされていることと思います。

 

 

2学期は行事も多く、すきまにねじ込むのも大変でしょう。

 

また近年の動向から言っても中学受験をする子も一定数いるでしょうから、年明けと言うのも配慮してあげたいところかもしれません。

 

叶うならば早い時期にと思いますが、こればかりはわがままを言えません。

 

 

子どもたちが、どうか最高の思い出を胸に卒業していけますように。

 

 

 

 

同業者さんと共有している台風接近時の対応

 

ホームページのどのページが閲覧されているかを確認していたら、一昨日から下のページがよく開かれていることに気づきました。

 

 

 

こちらはあらかじめお伝えしている対応の説明であり、個々の台風などの発生時の対応は、塾生保護者専用LINE@(LINE登録がない保護者にはメール)、ホームページの「お知らせ」や「Facebookページ」でお伝えしております。

 

 

今回の台風21号の対応についてのお知らせがないのは、現在カレッジは特別休校中(9月3日~7日)なので、もともと休校だからです。

 

 

保護者のみなさんは当然それを知っていますので、頻繁にチェックしてくださっているのは同業者さんかなと思います。というわけで、いちおうおことわりを。(‘ω’)ノ

※ちなみに本記事最下部に、前回の台風のときにLINE@で送ったメッセージの利用方法についての反省点を載せました。(同業者向け)

 

 

こうして同業者さんにチェックしていただいていますが、逆に僕も台風のときは他塾の塾長さんと情報交換をしたりHPを拝見させていただいたりすることがあります。

 

 

ただ、こと台風の対応については、カレッジは他塾に比べて台風の対応の判断をするのが早いほうです。

 

 

だからかもしれませんが、僕のアップしたお知らせは地味に人気です。( ´艸`)笑

 

 

ホームページのどこかがコピーされると「コピーされました」という通知が来るのですが、保護者はコピーする必要がありませんので、これも同業者さんがコピーして編集してるんだろうなと思っていたら、某塾のページにそっくりの文面が載っていたり、「保護者向けのメールで使わせてもらいました」と直接言われたりしました。

 

 

ひな形にしていただけて光栄です。報告はけっこうですので自由に使ってください。

 

 

台風が接近すると、Facebook上で各地の塾長さんたちがざわつき出します。(; ・`д・´)

 

 

台風の予報による休校には一定の勇気が必要です。

 

 

思ってたほどの被害ではなかった。

 

 

思ってたより時間帯が大きくズレた。

 

 

つまり「空振り三振」の恐怖が襲ってくるのです。

 

 

 

授業やれたやんけ。

 

 

 

空振りに終わったときは、大なり小なり「言われる」覚悟をしなければいけません。

 

 

僕も台風での対応について微妙な判断をするときにそのことは考えますが、「でもそれはけっきょく自分を(批判されることから)守りたいだけでしょう?」という自問自答であっさり消滅します。

 

 

なぜ自分が批判を受けることを回避するために、生徒や保護者、そして従業員を危険にさらさなければならないのか。

 

 

Σ(゜o゜) あ。

 

 

こんなことを言うと「うちの塾のことを言っているのかな」と被害妄想を膨らませる塾長さんもいらっしゃるかもしれませんが、僕は特定の塾長さんの判断を批判しているわけではありません。

 

 

それぞれの塾の判断はイコールそれぞれの塾長さんの判断であり、外野である僕がどうこう言って変更をせまるようなものではなく尊重しています。塾長会で会ったら、これからも仲良くしてくださいね。( ´艸`)笑

 

 

 

規定どおりの対応しかしないマニュアル経営者にはなりたくない。

 

くりかえしますが、特定の誰かを批判してるわけではありません。笑笑

 

 

台風が接近すると、「当塾では以下のように対応することになっています」と規定をHPに載せて、「追って沙汰を下す」と時代劇のお奉行みたいな告知を見かけることがあります。

 

 

そこには「暴風警報が発令されていた場合」という内容が記載されているわけですが、当然そういうのは学校にも存在します。

 

 

しかし、今回学校はその規定にはない異例の、前日からの休校のお知らせを発表しました。

 

 

これは愛知県内すべての自治体ではありませんが、ほとんどの地域で同様の対応が取られています。

 

 

にもかかわらず、学校という大きな組織よりももっと柔軟に対応に動けるはずの学習塾で、マニュアル通りに行いますというあえて片目をふさいでものを言うような対応には、従業員がかわいそうだなあとしか思えません。

 

 

こういう命の危機、安全にかかわる事態が発生しているときの臨機応変さに欠いた対応は、必ず従業員の心に蓄積されやがて不満の爆発を招きます。

 

 

生徒を守るのは当然ですが、従業員を守ることを二の次としてはいけないのです。

 

 

早めに浸水などをふせぐ対策を講じたら、あとは待機命令ではなく帰宅命令を出すべき時代ではないのでしょうか。

 

 

 

もはや、這ってでも校舎に向かえと指示された昭和時代ではないのです。

いつまでも「俺の若いころはなあ」と言っているようでは、人はついてこないんじゃこの石頭!!

 

 

と、各地で従業員のみなさんが叫んでいます。( *´艸`)ゴマカシター笑

 

 

 

いくつもの点で、これは自戒だなって思いながら書いています。決断力と時代に合った常識が必要ですね。

 

 

 

「空振り三振」は小言ですむが、「見逃し三振」は取り返しのつかない事態を招く。

 

愛知県は、これまで台風が来たとしても夜間であったり近県をかすめていったりと、あまり大きな台風を経験せずに来てしまいました。

もちろんそれは幸運なことですが、僕たちの感覚を鈍らせ、いつまでも「対岸の火事」にしてしまったのかもしれません。

 

 

 

電車で通勤する人が多い企業さんなどは、交通機関の運休の恐れがあるとき社員に帰宅命令を出しますね。最近では、一般の小売店や飲食店、たまにはコンビニでも「台風のため本日は〇時で閉店」とする店舗もあります。

 

 

かつては、そんな店舗や企業の対応に批判をする人もいました。

 

 

有名なのは、2014年に接近した台風の「予報」段階で全ての運休を決定したJR西日本の判断に対する批判です。

 

 

 

 

今日、ちょうどテレビでとあるJR西日本の駅からの中継が流れ、同じように午後のすべての運休を決定したと報じていました。

 

 

そのとき、この2014年の同様の対応で多くの批判があったことを挙げていたのです。

 

 

ところが、今回はJRに苦情はほぼないとのこと。

 

 

それは、西日本豪雨や先日の台風の被害を受け、実際にその自然の猛威を経験したことによる「対岸の火事」意識の薄れではないかと思います。

 

 

実際に被害に遭ってみないと分からない。

 

 

平和ボケしかり。

 

 

たしかに人間とはそういう生き物なのかもしれません。

 

 

とはいえ、それが分かっていながら対応が後手に回り、実際に被害に遭ってから「今後はこのようなことのないように事前に・・・」とは、いかにも愚かではないでしょうか。

 

 

 

「空振り三振」はちょっと言われる程度ですみますが、「見逃し三振」は取り返しのつかない事態を招くかもしれないのです。

 

 

その思いが「鉄則」として心の中にあることが、うちが判断が早い理由の一つだと思います。

 

 

 

追伸(同業者の皆さんへ)LINE@で緊急のお知らせを送る場合

 

先日の夏期講習中に台風が接近し、夜の授業をお休みにしました。

 

 

そのときLINEで「メッセージ」(=一斉配信)を送ったのですが、緊急時はメッセージではなく「1:1トーク」で地味に送った方がいいと思いました。

 

 

理由は、「メッセージ」はそれぞれのトーク履歴に残らないため「既読」の確認ができないからです。

 

 

授業が休校になった保護者には振り替え先の希望の返信をお願いしたのですが、すぐに返信がない場合に「既読」確認ができないと閉館すること自体が伝わっているかどうか分からず結局電話で確認していました。

 

 

今後は、緊急の場合(返信不要だが既読確認は必要というパターンのメッセージ)では、一斉配信の「メッセージ」は使わない方がいいと学びました。

 

 

それではまた。

 


 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

慶應義塾大学 通信課程 文学部 第1類在学中。
真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
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