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エッセイ「教科書が教えないリアル」

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百年前の「二十世紀の予言」(1901年『報知新聞』掲載) | 学習塾カレッジ塾長 エッセイブログ

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2018.05

百年前の「二十世紀の予言」(1901年『報知新聞』掲載)

昨日「世にも奇妙な物語 ’18春の特別編」が放送されました。

 

 

 

 

一週間くらい前に番宣を見かけ、とても楽しみにしていました。

 

 

昨夜、録画しておいたお話を少しだけみたのですが、番組冒頭でストーリーテラーのタモリさんが言っていたことに、妙に納得させられました。

 

 

奇跡の星、地球におよそ700万年前生まれたわれわれの祖先は、やがて進化し、文明をつくり、今ではこの地球のまわりに人工衛星が4400機飛んでいます。GPS衛星のおかげで、われわれは世界中どこにいても自分の位置を知ることができます。

100年前の人間が見たら、まさに魔法ですね。

同じようにわれわれの未来にも、今の常識を超える、魔法のような出来事が待っているはずです。

(世にも奇妙な物語 ’18春の特別編より)

 

もちろん僕は100年前の世界に生きていたわけではないので、「100年前の人間が見たら」どう思うかは、想像でしかできないことですが、おそらく番組で表現されていたように「魔法」だと感じるくらいに衝撃を受けるのではないでしょうか。

 

 

僕はおよそ40年前にこの世に生を受けたわけですが、物心ついてからの記憶をたどれば、このほんの数十年だけでも考えられないような技術革新に目を丸くしてしまいます。

 

 

変わりゆく通信手段

 

 

ポケベルを持ったのが高校生のとき。

 

公衆電話のプッシュボタンを残像が見えそうな速さで押してテレフォンカードを節約したものです。

 

 

PHSを持ったのは大学生のとき。

 

電気屋さんの前を通ると無料で配布されていて、わけのわかないまま「電話の持ち主」と同時に「まめぞうの飼い主」になりました。

 

 

 

 

社会人になるときにPHSから携帯電話(今でいうガラケー)に変えました。

 

 

それから数年もたたないうちに、iPhoneが登場し、一気にスマホの時代になっていったわけです。

 

 

通信機器だけでもこの20年でこのようにどんどん進化していきました。

 

 

 

さらに20年先に、僕たちはどんな通信を行っているのか。

 

 

もはや僕の乏しい想像力ではイメージすることができません。(;^ω^)

 

 

 

「百年前の未来予測」

 

 

現行の教科書には掲載されなくなってしまいましたが、数年前まで小6の国語の教科書に「百年前の未来予測」という文章が載っていました。

 

今から百年ほど前の1901年(明治34年)、二十世紀の最初の年のお正月に、『二十世紀の予言』という、おそらく日本で初めてと思われる、本格的な未来予測記事が新聞にのりました。これからの100年間にどんなことが起こるか、どんなことができるようになるかを、23項目にわたって予測したものです。書いた人の名前は分かりませんが、これらの予測がおどろくほどよく当たっているのです。

(旧教科書『新しい国語 六』東京書籍)

 

教科書で紹介されていた「的中」した内容についての記述は、ほんの一部でしたので、僕は23の「百年前の未来予測」を調べて当時の生徒たちに配布しました。

 

当時の新聞記事は文語表現で難しかったので、僕が意味を損ねない程度に小学生にもわかりやすく書き換えています。

 

 

1901(明治34年)の『報知新聞』に掲載された「百年後」

 

二十世紀の予言

無線電信および電信
無線電信はいっそう進歩して、世界各国に連絡して、東京にいる人が、ロンドンやニューヨークにいる友人と自由に話をすることができる。

 

遠距離の写真
数十年後、ヨーロッパで戦争が起きたとき、東京の新聞記者は、編集局にいながら電気の力によってその状況を写真として手に入れることができる。その写真は、カラーで現像できる。

 

野獣の滅亡
アフリカの野原でさえ、ライオンやトラなどの野獣を見ることはできなくなる。その動物たちは、わずかに大都会の博物館でほそぼそと暮らしている。

 

サハラ砂漠
サハラ砂漠はだんだん野原になっていき、文明は日本や中国やアフリカで発達する。

 

七日間世界一周
十九世紀の終わりごろには、少なくとも八十日はかかった世界一周は、二十世紀の終わりごろには、七日間かければ実行できる。世界各国の人々は、男女を問わず、一回以上は海外への旅行を楽しむことになる。

 

空中軍艦・空中砲台
船はおおいに発達して、空中に軍艦がただようこととなる。よって、空中での戦闘や、空中に砲台が浮かぶという奇怪な現象をながめることができる。

 

蚊およびノミの滅亡
衛生事業が進歩した結果、蚊やノミなどの害虫はしだいに滅亡する。

 

暑さ寒さ知らず
新機械が発明されて、暑さや寒さを調整するためのちょうどよい空気を送り出すことができるようになる。

 

植物と電気
電気の力で野菜を育てることができるようになり、そらまめはだいだい色となり、菊・ぼたん・バラは緑色や黒色などの花を開くこともあり、寒い地方のグリーンランドで熱帯の植物を育てることもできる。

 

人の声、十里に達す
船の中で使われていたような伝声管の改良があって、十里も遠いところにいる男女が恋愛の話などをすることができる。

 

写真電話
電話に話し相手の姿が見える装置がつく。

 

買い物便法
写真電話によって、遠いところにある品物を鑑定し、さらに売買の契約をできる。その品物は地中の鉄管を通って一瞬で手に入れることができる。

 

電気の世界
まき、炭、石炭はすべてなくなり、電気がかわって燃料となる。

 

鉄道の速力
十九世紀の終わりごろに発明された機関車は大改良され、列車は小さな家ほどの大きさで、あらゆるものをととのえているため、乗客は旅の途中であるという実感すらわかなくなる。冬に室内を暖めるだけではなく、暑いときには室内に冷気を送る装置まである。速力は通常1分で3.2km走る速さで、急行ならば1時間で240km以上を走り、東京・神戸間は2時間半で行ける。動力は石炭ではないので煙の汚染はなく、また給水のために停車することもなくなる。

 

市街鉄道
馬車などの存在は、老人の昔話の中だけになり、電気車などが大改良を加えられて、車輪はゴム製となるものもあり、さらに、文明国の大都会では街の路上からは姿を消し、空中や地中を走るようになる。

 

鉄道の連絡
航海が不便になるとともに、鉄道は五大陸(アメリカ大陸・ヨーロッパ大陸・アジア大陸・アフリカ大陸・オセアニア)を貫通して、自由に通行できるようになる。

 

台風を防ぐ
気象の観測術が進歩して、天災がくることは一ヶ月以上前から予測することができるようになる。天災の中でもっとも恐ろしい台風が起ころうとすれば、大砲を空中に放ち、台風を撃破して雨に変えることができる。二十世紀の後半では、地震の不安はあるものの、天災によって家屋や道路にはそれほど損害を与えないものとなる。

 

人のからだ
運動や外科手術の効果によって、成人のからだは平均で180cm以上になる。

 

医術の進歩
薬を口から飲まなくても電気針を使って、苦痛なく病気の部分に薬液を注射する。顕微鏡とレントゲンの発達によって、病気の原因を発見して適切な手術をすることができる。また、内科は八~九割が外科に移って、その後は、肺結核も肺を取り出して腐敗をふせぎ、細菌を殺すことができる。あらゆる手術は電気で行うので苦痛を与えることはない。

 

自動車の世
馬車はなくなり、これにかわった自動車は、とても安く買うことができる。また、軍用にも自動車が使われるようになる。したがって、馬というものはわずかに馬好きな人によって飼育されていく程度になる。

 

人と獣との会話自在
獣の言葉の研究が進歩して、小学校に「獣語科」があり、人と犬・猫・猿とは自由に会話ができるようになる。したがって、「お手伝いさん」の仕事は多数が犬によって占められ、犬が人のおつかいに出かけるようになる。

 

幼稚園の廃止
人間の能力は遺伝によっておおいに発達する。また、家庭に教育ができない人がいなくなるので、幼稚園が必要なくなる。男女ともに大学を卒業できなければ一人前と見なされなくなる。

 

電気の輸送
日本は琵琶湖の水などを使い、アフリカはナイアガラの滝などによって水力発電を起こして、それが全国内に輸送できるようになる。

(『報知新聞』1901(明治34年)1/2-3)

 

「二十世紀の予言」の答え合わせ

 

これらの予言が現在の「何」にあてはまるのかと言えば、きっと以下のようなものでしょう。

 

①無線電信および電信携帯電話での国際電話

 

②遠距離の写真画像添付メール・カラーFAX

 

③野獣の滅亡絶滅の危機ではあるがハズレ

 

④サハラ砂漠緑化事業は行われている。

 

⑤七日間世界一周海外旅行の一般化

 

⑥空中軍艦・空中砲台爆撃機・空中戦

 

⑦蚊およびノミの滅亡衛生事業は進歩したが、害虫は滅亡していない。

 

⑧暑さ寒さ知らずエアコン

 

⑨植物と電気ビニールハウス・品種改良・遺伝子組み換え

 

⑩人の声、十里に達す電話

 

⑪写真電話 →テレビ電話・インターネット小型カメラ

 

⑫買い物便法通信販売。後半がハズレ

 

⑬電気の世界20世紀は電気より石油。21世紀はそうなるかも!?

 

⑭鉄道の速力電車・新幹線

 

⑮市街鉄道地下鉄・高架線・モノレール

 

⑯鉄道の連絡五大陸をつなぐまでではない

 

⑰台風を防ぐハズレ(台風を大砲で撃破するシーンを見たいですね。)

 

⑱人のからだある程度平均身長は伸びたが、180cm以上とまでは…

 

⑲医術の進歩レーザーメス・内視鏡・レントゲンは〇、むしろ内科が増えた、麻酔のおかげで痛くない。

 

⑳自動車の世安くはないが自動車の世の中

 

㉑人と獣との会話自在(バウリンガル?)

 

㉒幼稚園の廃止後半の学歴社会が〇

 

㉓電気の輸送長距離送電

 

 

 

いや~すごいですね。

 

完全なあてずっぽうではなく、おそらくたくさんの取材などから想像をめぐらせた記事なのではないかと予想しますが、それにしてもズバリ的中と言えるものも複数含まれていて、本当に「すごい」に尽きます。

 

 

念のため確認をしておきたいのは、これらの予言された内容は当時の人たちからしてみれば、「魔法」級に信じがたいことばかりであったであろうということです。

 

 

100年後、どんな魔法を見ることができるのか。

 

 

僕もとっても楽しみです。

 

あれ?

 

今、「お前あと100年生きるつもりなの?」って思いましたか?

 

 

( *´艸`)

 

 

そうですね。

 

 

今の常識では、生きていることはまずないと思います。

 

 

でも分かりませんよ?

 

「われわれの未来にも、今の常識を超える魔法のような出来事が待っているはずです。」

 

 

 

それではまた。

 


 

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執筆者の紹介

西川 賢

西川 賢(Ken Nishikawa)

株式会社カレッジ代表取締役
学習塾カレッジ塾長

慶應義塾大学 通信課程 文学部 第1類在学中。
真面目なのかふざけているのか分からない、忖度ひかえめなピリ辛スパイスがちょっとくせになる「教科書が教えないリアル」は、塾長の優しさとおふざけと強い信念がつまったエッセイブログです。月に1回程度のアップでも、おかげさまで年間PV200万😊
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